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銀行による高齢者への投信販売は本当に問題なのか?

銀行の投資信託販売を巡るトラブルが急増しているとのこと(読売新聞)。
記事によると、国民生活センターに寄せられた相談件数は、銀行が投資信託を取り扱うようになり統計調査を始めた1999年度に約300件。その後は400〜900件台で推移していたが、リーマン・ショックに伴う金融危機が起きた2008年度は1600件以上にのぼり、2011年度は過去最多の約1800件。相談の半数は70歳以上の高齢者で、60歳代を含むと8割になるとのこと。

個別のケースでどのような説明があったか/なかったかは不明だが、一般的に顧客の知識不足と「銀行への過度の信頼」を利用して、顧客のニーズとは異なる金融商品を十分なリスク説明もなく販売するのはけしからん(単にサインをすればOKという話ではなく)、ということになるし、投資商品のリスクやコストを十分に理解せずに言われるがままに買ってしまう顧客も不用心すぎる、ということになるだろう。

ただ、少し視点を変えてみると、企業が銀行から借りなくなっている現在、預金が増えても国債で運用するくらいしか道がない。過剰な貯蓄を手数料の高い投信というかたちで、金融機関で働く現役世代に分配したり、海外に投資したりすることは、日本全体の資金循環上は必要なことだろう。このような預金から投資への半強制的な資金シフトは、起こるべくして起こっていると言える。

「銀行への過度の信頼」を利用して投信を売りまくった銀行が、その信頼を失ったときにどのような代償を支払うことになるのか。半強制的な資金シフトの行方は前途多難な気がする。

関連記事:
・資金循環統計で見る過去5年間の日本経済の変化

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