債券7割のバランス型ファンドが「つみたてNISA」対象ファンドで良いのか?

SBI証券がつみたてNISA取扱銘柄(2017/09/21時点)を公表した。

これを見ると、株式、債券、REIT等を組み込んだバランス型ファンドの本数が意外にも多い。SBI証券のつみたてNISA取扱銘柄(2017/09/21時点)では62本の指定インデックス投信がリストアップされているが、うち20本は債券が含まれているバランス型ファンドだ。

これらのファンドの債券比率を見てみると、最も少ないeMAXIS最適化バランス(マイストライカー)が3%、5資産分散や7資産分散が約33%、8資産分散が約38%、4資産分散が50%となる。最も債券(含む短期資産)比率が多いのが三井住友・DC年金バランス30(債券重点型)とeMAXIS最適化バランス(マイゴールキーパー)で、その比率は70%にもなる。

つみたてNISAは現役世代に株式を中心とした資産形成を普及することが制度の趣旨である。また、個人の節税メリットから考えても、債券を多く含む運用をつみたてNISA口座内で行うのは好ましくない。そのため、純粋な債券ファンドはつみたてNISAの対象ファンドから除外されている。純粋な債券ファンドが除外されているのに、債券を7割も含むファンドが認められているのは制度の抜け穴としか言いようがない。

つみたてNISA制度の趣旨や節税メリットから考えれば、リスク許容度の低い人はつみたてNISA口座の積立金額で調整すればよいので、債券やREITを含むバランス型ファンドを入れる必要はなかったのではないかと思う。均等分散の運用ニーズを汲むとしても、少なくとも債券比率の制限値は必要だろう。

関連記事:
・つみたてNISAにおける投信の繰上償還リスク〜過去に繰上償還されたインデックスファンド


コメント
このような批判を時折見かけますが、理解できません。
リターンの低い債券であっても、一般口座より節税メリットがあるのは確かなので、債券・REITを除くことは誤っています。
私のように、投資総額が年40万円あれば十分な者もいるわけで、つみたてNISA内でアセットアロケーションを構築できることがベスト以外の何物でもありません。
株式クラスだけで年間40万円も投資できる人を優遇することは、金持ち優遇と同義です。
  • AKI
  • 2017/09/27 8:06 PM
ご指摘ありがとうございます。ごもっともだと思いましたので、記事を若干修正しました。
  • ゆうき
  • 2017/09/27 10:58 PM
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